コミュニケーション力を高める方法
2017/02/11
コミュニケーションにおいて大切なこと。それは伝達力です。
伝えたいメッセージをしっかりと相手に届けることです。
ただ、以下の点を注意しないと、ミスコミュニケーションが起きます。
それは「伝えた」と「伝わった」をしっかり区分するということです。
この両者は、似て全く異なるものです。
あるトラブルについての上司と部下のやりとりです。
A『おい、お前例の◎◎の件、Z社の社長に伝えたのか?』
B『はい、ちゃんと伝えましたよ。』
A『伝えた…?? それで、何て伝えたんだ??』
B『え? ◎◎の件をよろしくお願いしますと。』
A『ちょっと待て! Z社の社長はお前から●●と聴いたとおっしゃっているぞ!』
B『●●???? いえいえ、ちゃんと◎◎と伝えましたよ!』
A『いや、事実社長は●●とおっしゃっているんだ。』
B『私はちゃんと伝えました!間違いないです! それは社長のカン違いですよ!』
A『おい!! 大事なのは伝えたことじゃない! ちゃんと社長に伝わったかどうかだろう!? 確認は取ったのか?』
B『別に取っていませんでした。社長も”わかった”とおっしゃってたから…』
A『そこだよ! お前が社長の”わかった”の中身をしっかり確認していたら、今回のミスは防げたんだよ。”社長、再度確認ですが、◎◎ということでよろしいですよね?”と聴いていたら、どうなったと思う?』
B『……すいません。確認不足でした。申し訳ありませんでした。』
これは日常的に起き得ることではないでしょうか。
陥りがちなのは、自分が当たり前だと思っていることは、他人にとっても当たり前のことである、と錯覚してしまうことです。
みんな違うのです!
親子でもそう。同じDNAを持っていても、まったく違うのです。
私は社員研修や公開セミナーにおいて、必ず行うのがこの伝達のワークです。
「伝えた」と「伝わった」の違いを認識してもらうのです。
(まずアンケートにおいても100%満足の回答をいただけます)
ワークの例をあげます。
私、昨日会った出来事を皆様にお話ししたいと思います。
『私昨日、木村さんと佐藤さんの息子に会ったんですよ。』
ハイ皆さま。ここで質問!
私は昨日、誰に会ったのでしょうか?
答えは・・・・・・
友人の木村さんと一緒に、友人の佐藤さんのご長男に会ったんです。
おそらく、私の答えと違う答えを想像された方もいらっしゃったと思います。
こんなことが日常茶飯事で起きているのです。
伝える側と受け取る側の双方が注意すべきポイントがあります。
「伝える側」…出来る限り相手にわかりやすく伝えるように努めること。そして意図が伝わったかどうか確認を取ること。
「受け取る側」…少しでも”?”が出たら、遠慮なく質問すること。理解できたら内容を復唱すること。
いずれも「伝わったかどうか」の確認作業です。
経営者と社員、上司と部下の間で、このコミュニケーションが取れたらどうでしょうか。
背中で感じろ! 見て覚えろ! のコミュニケーションは、もはや効果的とはいえないと思います。
誤解が生じ、トラブルや人間関係悪化の原因となり、無用なストレスを抱えることとなります。
発信側も受信側も、少しのチューニングで良いコミュニケーションが可能になるのです。
ぜひ確認作業をおすすめします。